日曜日の予定

——————————————-登場人物–

タカシ (タカシ) (高1)
相田 (アイダ) (高1)
吉澤 (ヨシザワ) (高1)

——————————————————–

葵学園 (アオイガクエン)
柴谷 (シバタニ) (高1)
圭太 (ケイタ) (高1)

———————————————————

◯学校・校庭 (昼)

タカシ (高1)、相田 (高1)、芝生に座っている。

タカシ「なんかさ、面白いことないかな」

相田「ないな」

タカシ「即答だな」

相田「本当に、ないんだよ」

タカシ「まあ、そんなことがあったら、とっくに言ってるよな」

相田 「そうだよ。言ってるよ」

タカシ「だな。あ、そういや知ってる?」

相田「何?」

タカシ「柴谷のやつ、彼女できたらしいよ」

相田「マジ?」

タカシ 「帰りの電車の中で告られたんだって」

相田「へー」

タカシ「相田は?彼女欲しい?」

相田「僕は、あんまりだな」

タカシ「だよな、俺も」

相田「なんか、そういうのって、めんどくさい気がする」

タカシ「相田、めんどくさがりだもんな」

相田「タカシといる方が気が楽だよ」

タカシ 「一緒!あっ、そうだ、明後日の日曜日なんだけど、ちょっと付き合ってくれない?」

相田「あ、悪い。明後日は無理なんだ」

タカシ「予定あった?」

相田「予定はないんだけどさ」

タカシ「なんだよ」

相田「ゆっくりしたいんだ」

タカシ「親父みたいなこと言うなよ」

相田「ずっと部活があって、なかなかゆっくりできなかったから、日曜日はゆっくりするって決めてたんだ」

タカシ「そっか、じゃあ仕方ないか」

相田「本当悪い」

タカシ「いや、いいよ。ちょっと相談があったんだ」

相田「相談?」

タカシ「うん」

相田「なになに?なんか気になる」

タカシ「いや、ここではちょっと」

相田「なんだろう」

タカシ「日曜日、無理だよな?」

相田「悪いな」

吉澤 (高1)、息を切らせて走ってくる。

吉澤「ここにいたのかよ。あっちこっち探したよ」

相田「なんかあった?」

吉澤「ちょっとさー、日曜日あいてないかな?」

タカシ「日曜日?」

吉澤「葵学園の女子3人とカラオケに行くことになったから、相田とタカシどうかなと思って探してたんだよ」

相田「日曜日、暇してるよ!」

吉澤「タカシは?」

タカシ 「ええ?ちょっ、ちょっといい?」

吉澤「ん?」

タカシ「相田さー、日曜日はゆっくりしたいんだよな?」

相田「まあ、カラオケでもゆっくりできるしさ」

吉澤「じゃあ、決まりな」

タカシ 「いや、ちょっと待ってよ」

吉澤「なんだよ?タカシは予定ある?」

タカシ「そうじゃなくてさ」

相田「タカシは、悩み事があってカラオケどころじゃないらしいよ」

タカシ 「悩み?」

相田「タカシ言ってたじゃん、相談があるって」

タカシ 「言ったけど、悩みってほどじゃ・・・」

吉澤 「無理すんなって。また別の機会にしよう。あっ、圭太に聞いてみようかな」

相田「アイツ、絶対来るよ」

吉澤「だよな」

タカシ 「いやいやいや・・・」

相田「どうかした?」

吉澤「無理すんなよ、落ち込んだまま来ても楽しめないし」

相田「そうそう。葵学園の女子に悪いもんな」

吉澤「そうだよ。ここは、やっぱり圭太を探しに行ってみようか」

タカシ 「はあ・・・」

相田、吉澤、立ち上がる。

吉澤「じゃーな」

相田「そういう時はさ、ゆっくり休んだ方がいいって」

相田、吉澤、校舎へと歩き始める。

タカシ「え?なんで俺がゆっくりするの?」